11月1日は紅茶の日でした

1791年11月、ロシアに漂着した日本人が外国の茶会に出席し、初めて紅茶を飲んだとして日本紅茶協会が定めた日らしい(日本紅茶協会 http://www.tea-a.gr.jp/knowledge/tea_day/)

カフェインは精神が参ってしまうのであまり飲まないが、寒くなると紅茶が恋しくなる。同居人の目を盗んで(なにを隠そう「カフェインはよくないみたいだよ」と伝えて同居人をカフェイン断ちさせたのはわたしである)せっせと紅茶を淹れては読書と合わせて紅茶を楽しむのが最近の日課だ。だって美味しいんだもの。
少し前まで紅茶を淹れるのは苦手だった。自分で淹れると苦くなるからだ。いつぞや紅茶専門店(メアリルボーン Whityうめだ 2018年4月15日閉店)に行った際に淹れてもらった紅茶はうまかった。家で淹れるものとは比べ物にならない。プロが淹れているとはいえ、まあ茶葉が違うからだろうと納得していた。

が、そうではないらしい。勿論いいものの香りには適わないが、市販のティーバッグでも苦味は抑えられる。ポイントは湯の温度と注ぎ方。日本茶は60度が適温と言われるが、体感で80-90度がよさそうだ。適温で淹れることによって、旨みは出やすく、苦味は出にくくなる。鍋であたためるなら鍋肌に小さな気泡がぷつぷつと現れたとき。わたしはティファールで沸かすので、一度別のカップに高いところから注ぎ、次に本番のカップティーバッグ目掛けて注ぎ入れる。こうすると茶葉が湯の中で踊り、膨らみやすくなるらしい。これがなかなかうまい。ちょっと手間がかかるが、その分至福の時を過ごせる。午後のティータイムも捗るというものだ。

午後の、といえば自称コナンマニアのわたしの頭にはレモンティーが浮かぶ。名探偵コナン8巻File.8「花嫁の悲劇」、File.9「禁断のレモンティー!?」、File.10「殺しの理由」あるいは、アニメ名探偵コナンシーズン1の18話「6月の花嫁殺人事件」である。
主人公工藤新一が中学生時代の音楽教師、松本小百合の結婚式にやってきたコナン、蘭、園子の3人はレモンティーを飲んだ小百合が毒殺され倒れる現場に遭遇する。缶入りのあたたかいレモンティーは小百合が幼い頃初恋の相手によくもらっていたもので、いまでも好んで飲んでいるのだが…という話。
この話にはセリフに何度もレモンティーが出てくる。小百合の切ない想いもさることながら、繰り返し繰り返し出てくるその単語を刷り込まれ、読み終わる、観終わる頃にはすっかりレモンティーの口になっているという実にステマ臭い回なのである。とはいえ数ある事件の中でもホロリとさせられる名作で、いまではお馴染みの松本警視も登場する。最新劇場版の4D上映もいいが、ぜひ押さえてもらいたい回である。